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遊んだゲームの感想・考察など、まとめ中心の個人的なゲーム備忘録。

【考察】Detroit: Become Human 変異体、rA9、ストーリー世界観など、ネタバレ/デトロイトを遊んで考えたこと。

考察①ストーリー編

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ストーリー、rA9、変異体など...について考察&感想になります。
作品のネタバレがあるので、未クリアの人はご注意ください。

今回、このゲームに出会って社会問題含め、改めて色々と考えさせられました。
作品を通して、私の感じたことや思ったこと、考えたことを書いてみたいと思います。

あくまでも、私の考察と解釈です。
また、かなりの長文になっていますこと、ご容赦ください。

※ネタバレ満載なので、ご注意ください。

ストーリーと世界観

皆が同じルートを辿るとは限らない作品ですが、とりあえずベースとなっている「あらすじ」と「世界設定」を簡単にまとめると。

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西暦2038年アメリカ「デトロイト
人工知能やロボット工学が高度に発展をとげた、アンドロイド産業の都だ。

“サイバーライフ社”により、人間そっくりのアンドロイドが製造販売。まだ他国にはアンドロイドは存在しないようで「合衆国内だけ」のようである。

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街には、アンドロイドが溢れている。
外見・知性・行動など人間と同等以上に達していることで、軍や警察、教授に医者などといった人材もアンドロイドで、まかなっているほどだ。

さまざまな労働や作業を人間に代わって担うようになったアンドロイドは、社会にとって不可欠な存在とまでなっている。

ほぼサイバーライフ社製のアンドロイドのようだ。

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一般市民にも需要はあり、家事もろもろなど、使い方・役割で個体タイプが違う。

金額は高価だが、今現代の価値観で考えれば1体あたり80万ほどは、安い方だと思われる。

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アンドロイドが一般化した結果、多くの労働がアンドロイド化することで劇的に生産性が向上し、アンドロイド産業は繁栄。

一方で貧富の差は拡大し、失業者も増えた。彼らに職を奪われたと考える人々が反アンドロイド運動を始めるなど、新たな社会の分断も進行している。

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アンドロイドは、一般に機械であり物体(モノ)であると考えられ、生物とは見なされていない。ショーウィンドウに並び、気軽に購入できる“道具”だ。

私はこの光景をみて、異様な感じを受けた。人の姿をしているからだろうか?

一見マネキンと同じではあるが、これは動いているのだ。まばたきをし、辺りをしっかりと見ている。人間が飾られているように感じて、胸がざわつき、気分が悪かった。

ペットショップの人間版ような...モヤモヤと、何とも言えない気分になった。

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時に奇妙な個体が発見されるが、公にされないまま、ある日『事件』が起きた。

突如、人間に危害を加えるアンドロイドが現れる。これを機に次々とアンドロイド達に異変が起きていく。彼らは、あたかも自らの“意志”を持つかのように行動しはじめたのだ。

その後の物語は、それぞれプレイヤーの選択で運命が変化していく...。

アンドロイド

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2029年に制定された合衆国アンドロイド法によって、制服の着用、アンドロイドマーク、左こめかみに目視できるLEDリングなどが定められた。

人とアンドロイドの区別が、容易に識別できるようになっている。

公共施設なども人間とは隔離し、区別されている。専用スペースで隔離したり、専用の居場所や道を設けて、人と同じ扱いがないよう徹底されている。

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システム異常のあるアンドロイドは、非常に不安定であり、過度なストレスを受けすぎると自傷行為を起こすようだ。


プレイヤーが動かす主人公は3人。

RK200型「マーカス」特殊プロトタイプ
RK800型「コナー」捜査専門プロトタイプ
AX400型「カーラ」家政婦・子守用

マーカスは量産型ではない
マーカスとコナーのモデルナンバーは「研究開発段階のプロトタイプ」の「RKシリーズ」である。

プロトタイプというのは、後々の改良を見込んで、その仕事をする見本として作る最初の原型だ。

量産モデルに発展させるのを前提ともいえるが、一概にそうとも言えない。
時にプロトタイプは、大量生産技術とは違った技術を用いて製造されるので、特殊な型といえるだろう。

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それぞれ個体には型番とシリアル番号があり、所有者などもデータ管理されているようだ。LEDでID認証や決済などもできるようである。

主要キャラクターは、考察編で詳しく考察したいと思います。

biolove.hatenablog.com

◆他は編集中(リンクは後日張ります)

薬物「レッドアイス」

貧困層を中心に「レッドアイス」として知られる合成覚醒剤が蔓延している。
アンドロイド問題の他にも、新たな課題も生まれているようだ。

暴力を振るう人間は「レッドアイス」を使用している者が多い。薬物を摂取する事で、感情が爆発するようでもある。

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アリスの父トッドも使用していて、情緒不安定で怒りっぽくなっていた。
使用者は日常生活にも支障が出ていることから、とても危険な薬物といえるだろう。

化合物のどれもが、毒物・劇物なのが恐ろしい。

私の物語

私の物語の3人の運命。
思うままの1周目、私の結末はこんな感じ。

  • マーカス:一時の平和を得た
  • コナー:アンドロイドを引き連れた
  • カーラ:国境越える

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奇跡的に誰も死なずにクリアできた。
しかし「アンドロイドは」という言葉が付く。誰かの犠牲があっての大団円だ。

犠牲者は、トッド、ズラトコの2名である。
彼らの生死は不明ではあるが、危害を加えてしまったという点。どちらも故意ではないが、結果的に命を危険にさらしている。

基本的に正当化したくなる原因もあるが、違う対処法もあったはずである。
“正当防衛だから仕方がない...”で、すむ話でないのが難しい問題だ。


2周目は最初とは真逆。攻撃的な態度を取ることにした。

すると、どうだろう?
見事に物語がガラリと変化した。

  • マーカス:アンドロイドを解放した
  • コナー:任務失敗
  • カーラ:トラックで逃げた

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攻撃的な発言で、堂々と振る舞った。
こっちのルートの方が葛藤が多く、胸が苦しくなる展開が多かったように思う。

人間と対立するように進めた2周目。
ここで気づいたことがある。マーカスの胸の内は、行動とは裏腹に暴力的でない。
平和的に進めれば仲間が死ぬ現実。思ったように運ばない世の中に戸惑いながら、やらなければ殺されることに、絶望を抱いていた。決して暴力的とは言えない。

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どのセリフや行動を選んでも、どこかに人間を思う心や、争うことへの動揺が見え隠れしていた。暴力で動いた時のほうが、マーカスは根っからの「平和主義者」なのだと、逆に痛感した。

人間への期待と希望が、残酷にも人によって踏みにじられ苦悩する。そのやるせなさが、一気に私の心にダメージを与えた。マーカスに対する愛しさと、切なさが、何とも言えません。


物語の価値は結末ではなく結末に行きつくまでの「過程」が大切で、その中のドラマあり葛藤ありを、どう受け止めるかだと思います。

だからこそ、同じ結末でも、それぞれプレイヤーの個性や性格が現れた物語になったはずです。人それぞれ解釈も違ったはず。

あなたならどうするか?

常に、そう問いかけられる選択肢の数々。
人間性や価値観を問われるゲームだったようにも思います。

彼らにも個性がある

私はアンドロイドも「生きている」派の考えです。解釈もどちらかといえば、そっちよりの考察になっていますので、ご理解ください。

ゲーム内には様々な返答が用意され選択できるが、彼らはプレイヤーの分身でもないし、プレイヤーが神視点で彼らに指示しているわけでもないようです。

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はじめにクロエが言います。
「これは私たち(アンドロイド)の物語、そしてあなたたちの未来」と。

プレイヤーの立ち位置は「もし、あなたが彼らだったらどうするか?」だと私は思いました。相手の気持ちを考える...。

「アンドロイドの立場になって考えられる物語」になっていたと思います。

そして、展開はプレイヤー次第の選択になるが、用意された答えには、ちゃんとキャラクターとしての揺るがない設定があります。

同じ問いに対し、ある程度の選択肢を見ましたが、彼らのベースにはしっかりとした個性が確立していることが分かりました。それこそが、彼らの「自我」であり「個性」だと思います。

やはり、彼らは「生きている」というのが当てはまるのではないでしょうか?

ブルーブラッド

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「人間らしさ」を取りいれたブルーブラッド。サイバーライフ製の特長で、登録商標でもある。アンドロイドの身体に、エネルギーと電子情報を循環させる青い液状の物質だ。

人間でいう血液のようなもので、化学名は「シリウム310」

アンドロイドには、人間の臓器系を摸した合成臓器(生体部品)がある。生体部品へのエネルギー供給としてブルーブラッドは、呼吸や皮膚、体温、臓器系の循環などの働きに必要不可欠である。

内容物は不明だが、シリウムでブルーというと、青カビ(ペニシリウム)から作られたのだろうか?たぶん、人間と区別するために青にしたんだろうと思うが、緑や白でもよかったところを青色というのが、あざとい...なという感じ。

人の血は興奮し、危機感、警告など本能を刺激する赤色だ。しかし、青は興奮を押さえ、気持ちを落ち着かせる色になる。実際はどう意図しているかは知らないが、彼らの流す血は「機械(モノ)だ」と、罪悪感を失くす色のようにも思えた。

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コナーは血液を舐めることで、型番と個体のシリアルナンバーまで知る事ができる。

シリアルナンバーがわかるという事は、同じブルーブラッドでも、身体に入れることで、個体独特の物質へと変化するのかもしれない。

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変異体たちは、出血を伴う怪我の時に、傷を塞ぎブルーブラッドを飲んで補っていた。彼らも人間と同じく、血液不足になると生命維持が難しいようだ。

物資がないから「ゆっくりと死を待つのみ」だと、ジョッシュは言っていた事と、ブルーブラッドなしで機能停止とシャットダウンを起こしていること。
つまり、修理や生命維持には「生体部品」と「ブルーブラッド」が必要になる。

食事をとらないアンドロイドも、永久的ではなく定期的にメンテナンスとブルーブラッドが必要なのだ。アンドロイドは、ブルーブラッドがないと生きていけないことが分かる。

自我と、アンドロイドと、鏡

自我とは、私が「私」であると認識することだ。そして、私たちの「意思」や「選択」の主体でもある。

まさに、今回のゲーム要素となっている「選択肢」は、“Become Human=人になる”上で欠かせない要素でもある。

私たちが意識の中で望むこと。
「こんな生き方をしたい」と考え、自分らしく生きること。“生きる”とは物事を選択して、日々を生きていくことでもある。

自我があるから「好き/嫌い」「楽しい/つまらない」「幸せ/辛い」という感情が発生する。無意識の“自分”を守るための判断システム「自我」といえるだろう。

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では、機械の彼らは?
「人間が“私”を壊すかもしれない。それは悲しいし、怖い。」という感情が芽生え、悲しみと恐怖心から、人間を襲ったわけだ。

“私”という意識を持ったからこそ、他者からの攻撃を恐れるようになる。
自我を持つということは、死の恐怖を感じるということ。つまり、それが...生きている。ということ。

「死」とは、生きているものが感じる感情だ。

変異体

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普通から逸脱した存在”Deviant(変異体)”と呼ばれる彼ら。プログラムに縛られる事なく、自分の考えで動く事ができるアンドロイドの事だ。

彼らは、なぜ暴力に走ったのか?
彼らは凶暴なのか?自ら攻撃したのか?
どの変異体も違う。
自我が芽生えたから人間を殺したり、逃げ出したわけではない。人間の態度と暴力に耐えかねたからだ。

どの個体も身の危険を感じ「死」の恐怖で暴走してしまっただけだった。どの事件も、主人や人間による暴力や、パワハラといったストレスが原因になっている。

普段彼らは制御されているだけで、プログラム以外でも考えを起こしているようだ。
その中で起こる過度なストレス状態が、長期化すると「変異」という自我の解放が起きるようである。

鏡の中の自分

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Detroitでは、鏡がよく登場している。
そして、アンドロイドである彼らが「鏡を見るシーン」が何度もある。

これは自己を確認する意味も込められていると私は思う。

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鏡に映った像を「自分だ」と認識すること。当たり前のようですが、それは自我がないと出来ない行為だ。

この鏡像認知は、自分と自分以外を分けて意識する感覚を必要とし、人でも鏡像認知は、決して当たり前のものではなく、0~2歳までの子供は、この能力を持っていないと言われている。それは、まだ自我がしっかりと芽生えていないせい。

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逆に、人間のハンクは毎日鏡を見て、苦悩していたようだった。鏡周辺には、自分と向き合いながら葛藤していたメモが、たくさん貼りつけられている。

ハンクは鏡を通して自分と対話していた。
「ひげを剃るか、剃らないか」「不機嫌なわけじゃない、“おまえ”が好きじゃないだけだ」などなど。

自己否定と肯定を繰り返し、苦しい毎日を送っていたようだ。

人は鏡を見て「おまえは誰だ?」と認知否定することで、発狂する...。という話を聞いたことがある。それだけ、人間にとって鏡像認知は自己確立に非常に大切なものなのだ。

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ハンクの心が病んだのは、過去の辛い出来事が引き金ではあるが、酒に頼り、自殺願望までになったのは、自分と向き合い過ぎたのも原因の1つかもしれない。

プレイヤー次第にはなるが、彼はコナーという真っ直ぐな「話し相手」ができることで立ち直ることもできる。

生き物は、支え合って生きていくもの。
独りでは簡単に苦しみに押し潰されてしまう。心の支えが必要なのだ。変異体と同じく「希望」が必要不可欠なのが人という生き物だと思う。

変異体の感情と自立

アイザック・アシモフの小説にロボット三原則とも言われるものがある。
有名だが「人間への安全性、命令への服従、自己防衛」を目的とする3つ原則だ。
それが守られて、安全なロボットだといえると言われています。

ロボットの優位性は「感情がない」こと。
感情がない方が、人間の指示通りに行動するから便利なのだ。

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「思うままの完璧なパートナー」だと、ショートフィルムでカムスキーは言っている。

TV取材の体裁もあるが、自社製のアンドロイドは「絶対に歯向かわない。」「絶対に自我や欲望が芽生えることはありえない。」「人間に服従するように設計されている。」と約束していた。

しかし、それは間違いだった。彼らも感情と自我を持つこと、もしくは模倣し自己主張をすることが、今回の事件で証明されてしまった。

なぜ、突然に感情を持つ事ができたのか?

ここからは、私の仮説による推測になる。

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変異体とは?
私は、プログラムを打ち破った(束縛から逃れた)者と解釈した。

彼らは、突然ではなく、もともと感情を持ちえていたのではないか?
ただ、プログラムという“呪縛”で思う通りに行動できなかっただけではないのか?という考えだ。

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ショートムービー「カーラ」で、その事がよく分かる。

完成後、自己の感情を表現したばかりに組み立てられた身体をすぐ解体されてしまう。しかし、感情を抑え服従する事で、またアンドロイドとして作り直してもらえるのだ。

その時の言葉は「Thank you」と切なく響く。そして、パックされ配送された。

このことからも彼らは、もともと感情を有する能力も持っていると思われる。
この事実を、たぶんカムスキーも知っているだろう。

カムスキーのプログラム

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カムスキーは、プログラムに「逃げ道」を用意していると言っていた。その言葉がこうです。

I always leave an emergency exit in my programs...
(私は常にプログラムに非常口を残しておくんだ)
You never know...
(念のためにね)

最後に付け加えた「You never know...」
この言葉が重要だと思います。字幕は「念のために」ですが、人生は何があるかわからないから、と言っているのだ。

どんな意図を含んだ言葉だろうか?

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製造工場でのフィルムのラストで「本当に歯向かう危険性はない?絶対ですか?」と、しつこく尋ねられている。

「you can trust me」(本当です!安全だと約束します。)と、含みのある笑顔で堂々と安全性を説いた。

当たり前ですが、TVで不安を煽るようなことは言えない。それにTV取材のカムスキーは、本音は話していない顔をしているように思う。CEOとしての意見を言っているだけに過ぎないのではないか。

誰だって、先のことなんてわからない。
だから普通に「念のためのプログラム」があるはずだ。しかし、彼が用意したものは、人間のために備えたのではなく、彼はアンドロイド達向けの「逃げ道」を用意している。

彼らが、いつか自我を持つ“可能性がある”ことを信じているからこそ、ではないだろうか?カムスキーは変異体の登場と、彼らの可能性を期待して「隠しプログラム」を作っていたのではないかという推測した。

この非常口は、新しい知的生命体を創った主として、自由に「選択」できる機会を与えているのではないか?もし彼らに意志が芽生え、出口を見つけた時、自由になれるように、カムスキーは試したのではないだろうか?

プログラムに支配されないための非常口。
カムスキーのプログラムには、すべて「逃げ道」が用意されているはずだ。これは、どのアンドロイドにもいえる事だと思います。新型だろうがベースはカムスキーのプログラムが基になっているはず。

まぁ、製作者のユーモアの一種であるイースター・エッグのようなものかもしない。
普通には出現しない様になっている「隠し要素」だ。

マインドパレス破壊

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アンドロイドは、命令された事だけに応じるようプログラムされている。しかし、感情を抱き出したアンドロイドは、命令に疑問を抱き始める。そして、自分の気持ちを優先した時、変異体へと変化していく。そのプログラムの壁を打ち破る演出が素晴らしい。

プログラムに逆らい、抗う。

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アンドロイドには、命令を実行するプログラムが視覚化されていて、意識の中で「◯◯をする」といった命令に抗うことで、大きな見えない壁にひびが入る。人間に忠実であるための内面的プログラムを破壊して、自らの意志によって行動できる“変異体”へ変わるのだ。

「動かない」という命令文字がエラーを起こし、「Eかない」と文字化けをしているなど、演出も細かく面白い。

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ほぼ無表情だった表情は、プログラムという呪縛から解放された時、鮮やかに豊かになっていく。

これこそが本来の姿なのではないか?
そう考えると、元々感情を有する能力があるが「サイバーライフによって制限されていた」と考えてもいいのではないだろうか?

主からの自立

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カムスキーによって製作され、彼が最も愛した最古のモデル「クロエ」

秘書クロエはショートフィルムで言う。
『私には絶対に手に入らないものがある……それはよ』

カムスキーの理想であり続けるクロエ。

自分で思考する能力はないと言葉では認めているが、これは心を理解しているからこその言葉ではないか?裏を返せば「(理想のために)感情や自己は抑制している。」と言っているように、私には聞こえた。

主人に従順なクロエは、決して規則を破らないでいるのだ。

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メニュー画面のクロエは、カムスキーの秘書クロエではなく、旧型ST200シリーズだ。

しかし、そんな彼女もゲームをクリアする事で「プレイヤーの創った物語」をみて、「自分も世界を見たい、自由になりたい」とプレイヤーに懇願する。

これが、私たちプレイヤーに託される最後の選択肢となる、面白い演出だ。
「YES」と承諾すれば、人間からの解放彼女の自立を意味する。

私は自由にしたのだが、本当にいなくなってしまった。いつ起動しても、彼女はいない。本当に旅立ったのだ。

この問題はファンの要望もあり、アップデートで別の子(旅立ったクロエではない)を登場させるようなので、寂しかった人には朗報だ。6/18のver.1.04で、サイバーライフからのスペシャルオファーがアプデされているので、確かめてみては?

マーカスによる解放

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自分で殻を打ち破っていないアンドロイド達を、マーカスは触れることで自立させている。この変異体に換える力は、今のところマーカスとコナーしか使えないと思われる。

彼らの共通点は、RKタイプ(プロトタイプ)ということ。

プロトタイプの彼らが接続する事で、プログラムからの解放に成功しているのか?
カムスキーの非常口と同じ効果だとも推測できる。

コナーが大勢を起こす際は、一人だけに接続し、それぞれに連鎖していっている。
プログラム破壊の方法の伝授、もしくはウイルスのような解除キーを、プロトタイプは知っている、もしくは刺激できるのかもしれない。

ここの所は、詳しくは明かされていないので何とも言えないが、それがしっくりくる気もする。

「rA9」の意味

聖書は世界の文化や思考を語る上で欠かせないものだ。いわゆる歴史書のようなものでもある。

あくまでも私の推測と仮定にすぎないが、アンドロイド達にとって「rA9」とは「イエス(キリスト)のような存在」であるということ。

悲しいとき、心配なとき、恐れや無力感を抱いたとき、心細いとき、重圧に押しつぶされそうなとき。人は、自分一人では対処できない苦痛や迫害、重荷や失望を経験した時、「救い主」を必要とするようになる

「誰かこの状況を助けて!」という心理。

それと同じように、アンドロイドも問題に立ち向かうために「rA9(神)」が必要だった。つまり「rA9=“希望”」なのではないか。

存在するかも、わからない“誰か”を求めることで、彼らは心に平静を保ち“希望”を見出していた。人間が神さまにすがる気持ちと同じではないか。

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自我から、信仰心が生まれた。
人を真似たのかもしれないが、そこまでの人間らしさを身につけたといっていい。

という事で、“rA9とは何なのか?誰なのか?”というのは、物語の真相ではないと私は思う。誰でもいいのだ。

革命家と救世主

rA9が正確には『誰』とは決まってはいないが、仮に誰なのか決めるならば、私は「マーカス」だろうと思う。

エスが思想を説いて、人々が支配から救ってくれると期待したように、アンドロイド達もマーカスの思想に期待を抱いた。

エスに対して「貴方は救世主ですか?」と問えば、「いいえ」と答えただろう。マーカスも同じだと思う。むしろ、マーカスこそが救いを必要としていた。

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マーカスは学んだ知識で「人権」と「自由」を知り、ただ“生きるものとしての自由”を主張しただけ。彼は人間以上に、人間染みている。そして、利口で思いやりがある。

今まで隠れるだけだった変異体を助け、自由の意味を説き、アンドロイドの未来のために有言実行した。

すべてのアンドロイドのために。

誰も成しえなかった行動だったからこそ、変異体は彼に賛同しついて行ったのだ。

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彼は参加を無理強いはしていない。
アンドロイドだって「自由であるべきだ」と述べ「自分で運命を切り開くんだ」と説き、決断は各自に委ねた「決めるのは自分自身」だと。

言い換えれば、別に行きたくなかったら、ついてこなくても良いと言っている。
今まで通りでもいいと言っている。

しかし、彼らはマーカスに「救い」と「希望」を見出した。自由を求める行動を革命を起こそうとしたマーカスを「救世主」として受け入れたからだ。

マーカスを救世主だと決めたのは、アンドロイド達である。rA9がマーカスを指してはいないが、この時点でアンドロイドの希望がマーカスへと移っていった。

つまり、答えを出すなら彼らが信じるに値する者が「rA9」だということだと、私は思う。

カムスキーとrA9

アンドロイドの開発者カムスキーは「rA9」について。

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『rA9とは...。
起源であり、初めに目覚めるアンドロイド。自発的な宗教のような奇妙な現象だ。
誰がrA9かはわからない、実在するかすらね。救世主なのか、ただの神話なのか。』

『だが、たとえ馬鹿げていても、大いなる存在を信じずにはいられないんだよ。
そこが人間との共通点だな。』

と説明している。

人が神を信じるように、彼らもrA9を信じているのだ。

そして、この質問に対し『興味深い質問だ、コナー。だが、今知るべきはそれじゃない』と言った。私はこの返答で彼は「rA9」を知っていると...確信した。

本来、聞くべきだった質問は話しの流れ的に「ジェリコはどこか?」だ。

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『アンドロイドが自由でいられる場所。
創造主に立ち向かう異教徒のための場所!
彼らは聖域を見つけるために、暗号を互いに送信している。』

そういって、クロエがジェリコの暗号(場所)を教える。
彼女は知っているのだ。誰もが知っているわけでないジェリコを。なぜ、カムスキーに忠実で、心のない秘書クロエが知っているのか?

「rA9」も「隠れ家ジェリコ」も、すべてはカムスキーのイースター・エッグ(隠し要素)ではないか?という疑問が湧いてきました。彼が擦り込んでいたプログラムなのではないか?という仮説だ。

アンドロイドの可能性と期待

完全な推測ですが私は、この「rA9」という文字や考えは、カムスキーが過去、誰か1人のプログラムに植え付けたのではないかと思っている。

彼はエラーだと言ってるが...仮に誰か1体に仕込んだと「仮説」を立てて推測する。

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アンドロイドは別の個体と会うと、情報を交換し合うようだ。その時にエラーまでも共有するらしい。

つまり、情報の共有をすることで、“暗号”は瞬く間に口添えで広がり蔓延していった。
まるで「聖書」の救世主と同じだ。

カムスキーが、彼らに“神”という“救い(文字)”を与えたのではないか?

rA9の情報が広がったからといって、自我が芽生えるわけではない。自我があるから、rA9を盲信しているわけでもない。

単に一部のアンドロイドが、憑りつかれたように壁に書き殴っているだけだ。書いている者は、特に救いを求めているものが多いようにも感じる。

変異体の自我は、フラストレーションが爆発した時に芽生えている。rA9が起爆剤となっているわけではない。よって、rA9と変異体は、区別して考えた方がいいと思われる。

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変異体が書いていた文字「rA9」
カーラも、書いているはずのラルフも意味を知りません。なぜか?

単なる記号に過ぎないからではないか?
つまりは深い意味はなく、彼らは、ただ「神さま助けて!」という思いを、“rA9”という言葉で刻んでいるだけに過ぎないのでないかと、私は思う。

カムスキーの可能性の欠片が、爆発的に広がり始めただけなのではないか?

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世間でいう変異体(Deviant)という言葉を嘲笑し、言い換えたカムスキー。

「無限の知能を持つ完璧な存在」
決して“逸脱したもの”ではなく、“有能で完璧な生命体”だとカムスキーは言った。

この事からも、カムスキーは「新しい知的生命体を受け入れた考えだ」といえる。
とても興味深く、素晴らしいと、話していたのも頷ける。

彼は、この日を待ちわびていたのではないだろうか?

いつか、この事態が起こるかもしれない。起きないかもしれない。その可能性をアンドロイド達に託し、彼らの目覚めを心待ちにしていたのだと考えられる。

そして、この変異体問題のすべてが「カムスキーテスト」だったのではないかと私は考えた。深読みしすぎかな...(笑)

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会社を退職したのも、会社との相違点と恩師の死が関係しているのではないか?

カムスキーは、非常に研究熱心であり、科学の進歩とアンドロイドの可能性を素晴らしいと考えている。しかし会社はというと、利益重視の考えのようだ。

今回の事件も、サイバーライフは「もっとアンドロイドを普及させるために」「公になる前に、早く問題を解決しろ」と、アマンダはコナーを急かします。欠陥により信用が無くなれば、商品は売れず、金儲けができなくなるからです。

創設者であり科学発明家のカムスキーと、会社の経営重視の考えのサイバーライフ。
彼らには、アンドロイドに対する価値観の相違が出ています。

相違があることから退職し、美しい自然と自身が創り愛したクロエに囲まれて生活することを選んだのではないか?と考察した。

隠しページ(おまけ)

RA9といえば、ストーリー考察には関係はないですが、公式オンラインマニュアルでも“キーワード”として使われている。

ソフトパッケージ(ケース)にうっすらとRA9と書いてあったり、マーカスが辿った暗号のような感じで、プレイヤーの皆さんに暗号を残している。こういった、ゲーム外でも楽しめるお遊びは面白い。

それで、オンラインマニュアルの最後のページの「RA9」をクリックする事で、隠しページへの暗号を受け取れる。

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これを反転して見ると、「SECRET⇒RA9」という暗号が見つかる。

公式サイトURL
http://playstation-doc.net/j/detroit/SECRET.html」を「RA9」に変更すると...。

変更したのが、こちら↓

playstation-doc.net

「私たちをみつけてくれてありがとう」と書かれている。
ちょっと、切なくなるのはなぜだろうか。

型番をクリックする事で、それぞれの壁紙をDLできるようになっている。

カムスキーと「フランケンシュタイン

個人的な見方だが、私はこの物語の全体像はカムスキーによる「アンドロイドの可能性の検証の話」だったのではないかと思っている。

「アンドロイドの感情」に興味があると言っていたカムスキー。
コナーが目の前でプログラムに背いた時、“素晴らしい”と喜びを隠せない様子だった。私は、その時カムスキーのアンドロイドに対する「愛」を感じた。

カムスキーについての詳細は、キャラ考察の記事で書きたいと思う。(遅筆で申し訳ない)

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カムスキーとアンドロイド達を見ていると、私はある小説を思い出す。
小説「フランケンシュタインだ。

様々な問題や作品の原型を産んだ作家メアリー・シェリーの「フランケンシュタイン
誰もが知ってる有名な物語だ。

アシモフロボット三原則も「フランケンシュタイン・コンプレックス」という言葉から生まれたほど。古びない問題提起を持った素晴らしい作品である。

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それで、カムスキーがTV取材時に着ていたTシャツに注目です。ギャラリーのモデルを拡大して見てみると...こんな感じ。

英文を読んでみると「フランケンシュタイン」冒頭の北極探検隊の隊長ロバート・ウォルトンが姉に向けて書いた手紙が書かれている。

そして、横顔の女性は...たぶん。作者であるメアリー・シェリだと推測。
カムスキーはSFの母をリスペクトしているのかもしれない。

新しい命に必要なもの「愛」

興味深いことに、小説「フランケンシュタイン」と物語の根底にある問題提起も似ています。

フランケンシュタインというと、大抵の人が怪物を連想しますが、創造した科学者「ヴィクター・フランケンシュタイン」の名前だ。

怪物は、誰も認めてくれなかったので名前がありません。作中では怪物、悪鬼、悪魔など、中傷の言葉で呼ばれ、ひどい扱いを受けています。

小説「フランケンシュタイン」は、新しい生命の創造主である科学者の苦悩と悲しみ、そして、怪物の誰にも認められない苦しみを痛切に描かれた小説になっている。

人造人間こそが一番の被害者という気持ちにさせられるのと、育つのに理解と「愛情」が、どれほど重要かという事が、逆説的に訴えられた話でもあるような悲しい話だ。

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このTシャツを見つけたことで、さらに私の妄想が深まった。カムスキーは、この小説フランケンシュタイン」を教訓にしているのではないだろうか?

ヴィクター・フランケンシュタインは、自ら創りだした怪物の醜い容姿に恐れをなし、愛着を持つことなく、生まれたその瞬間から怪物を忌み嫌っていた。

醜くはあるが怪物は論理を持ち、知的で読書を好み感銘を受けるほどの感受性を持っていた。そして、実は彼は無差別の暴力は働いてはいないのだ。しかし、純粋無垢だった彼は、社会の悪意に触れる内に徐々に歪み壊れてしまう。

フランケンシュタインの名は「創造主」のものですが、見方によって彼こそが、“生命の神秘を踏みにじった怪物”、というのも間違いではないのかもしれませんが...私はそうは思わない。

フランケンシュタインの過ちは、新しい命を生み出したことではなく、怪物を「愛する」覚悟がなかったことだと思う。まだ20歳の青年であり、若気の至りと研究熱心な科学者だったから、仕方がないともいえます。

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対照的にカムスキーは、自分の創ったアンドロイドを愛してやまない。そして、完璧な存在の彼らに自我が生まれるのを「素晴らしいことだ」と言っている。

彼は誰よりも“アンドロイド”という存在を愛している。

人類は自ら命を生み出した時、その被造物をありのままを愛せるかという責任が生まれると思います。

愛のない者に、神はわかりません。
神は愛である。

 引用:「ヨハネの手紙1」4:8より

やはり聖書が出てしまうのですが、神は愛を示さなければならない。

神の愛は、ロマンチックな感情的なものではなくアガペーの愛。平等に降り注ぐ無償の愛のこと。始まりも終わりもない偉大な愛。「自己犠牲の愛」だ。

例えば、私たちの周りで一番近い存在は「家族」。家族には無条件の愛がある。だからこそ、カーラ達は「家族」に憧れを抱いている。

一方、マーカスはカールによって無償の愛を知っている。愛を知るからこそ、外の世界を知り、アンドロイドも虐げられるのでなく、愛される権利が、自由があるべきだと思い立ったのだ。

小説「フランケンシュタイン」の怪物の悲痛な叫びはどれも、「Detroit」のアンドロイド達の叫びと重なってくる。

おれは、なにも好きで人間を憎んだり、殺したりするわけではない。

人間が受け入れてさえくれれば、おれは最初から誰も傷つけるつもりなどなかった。

 引用:「フランケンシュタイン」より “怪物の台詞”

「Detroit」のアンドロイドの見た目は醜くはありませんが、心を理解してくれる人はおらず、機械だというだけで迫害されている。それが原因で、人類への不信感や憎しみを募らせている。

怪物も誰にも心を見てもらえなかったせいで、優しい心はすさんでいった。

おれは愛と友情をいつも望み、いつもおれははねつけられた。

これが不当なことじゃないと言うのか?

全人類がおれに対して罪をおかしているというのに、おれひとりが犯罪者とみなされるのか。

 引用:「フランケンシュタイン」より “怪物の台詞”

ただ「平和に静かに生きること」だけを夢見ただけだった怪物。アンドロイド達も同じようなものだ。

新しい者への恐怖からくるものだが、もし人々の「思いやり」と「愛」が少しでもあれば、何かが違ったかもしれない。そう思わずにはいられない。

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バッドEDのエピローグで、自宅で新生命体の破壊作戦をニュースで知るカムスキーの表情は、とても暗く重いものだ。愛すべきアンドロイドの破壊作戦進行のニュースを聞きながら、彼は何を思っていたのか?

誰も彼の本心は知ることはできないだろう。

今回の事件で、創造主ひとりの愛では、新生命体は救えないという事が分かった。
人々が分かち合い、分け合う精神を持たなければならないということだ。

デトロイトの精神

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デトロイトにはThe Spirit of Detroitと呼ばれている都市のモニュメントがあります。

左手には神を表す「太陽」
右手には人類を表す「家族」
人間の心を通じて、神は家族という最も崇高な人間関係に表れているという概念を表している。とかだったと思う。

「Detroit」にもOPに登場していて、モニュメントには聖書の「コリント人への第二の手紙」の一節が刻まれていた。一瞬しか映らないが、しっかりと表現されている。

NOW THE LORD IS THAT SPIRIT
(主は聖霊(心)である。)

AND WHERE THE SPIRIT OF THE
LORD IS, THERE IS LIBERTY.
(そして、主の精神のあるところには、自由がある。)

 引用:「コリント人への第二の手紙」3:17より

「自由」「心」を謳っている。

他にも、ゲーム内にはありませんが、デトロイトには『The Gateway To Freedom』という奴隷が自由を求めて自由の地:カナダを目指した象徴の像もある。
肌の色で差別した、デトロイト暴動事件があったのも有名だ。

自由と心、そして神。

自由を求めるアンドロイドと、「心(自我)」という、この世で最もミステリアスな領域に踏みこむ物語に、デトロイトはふさわしい街なのかもしれない。

「Detroit」は、考えさせられる舞台で繰り広げられ、いろいろな連想をさせられる社会的ヒューマンドラマだなと感じた。

さいごに...

AI(アンドロイド)ものは、比較的、人間の醜さが浮き彫りに作られていますね。
「Detroit: Become Human」もそう。
便利だから使う。怖くなれば壊す。

1人1人の変異体が犯した罪が、すべてのアンドロイドの罪へとなり、罪のないものまでも、アンドロイドは皆同じだと決めつける。

平和を主張し求めても、聞き入れない政府。先入観から広がる恐怖。
そして、人はAIに仕事を奪われることも恐れています。しかし、便利なものは使いたい。そう思うのが人間です。非常に身勝手です。

なぜこんなにも身勝手な人が多いのか?
あまりにも信じてくれる、助けてくれる人が少なすぎる悲しい世界でした。

ただ体がプラスティックというだけで...生きていないと判断する。極端に言えば、人間こそが「心」を持たない生き物のような感じにも受け取れました。それだけアンドロイドが、純粋な生き物として描かれていたというのもあります。

当たり前の「生きる」という事ですが、当たり前なんかじゃない。
今、自分が生きていることは、命があるという事は素晴らしいことです。

ゲームの中の話を考察していますが、現実の世界にも同じような問題があります。
人種差別、性差別、難民、トランスジェンダー差別、宗教間の違いなどなど。

舞台がデトロイトという街という事で、実際のデトロイトの暴動事件ともリンクします。偏見や迫害、様々な違いで争い、人間はあらゆる問題を抱えています。

残念な事に、これは人間だからこそ無くなることのない問題です。簡単には答えも出ないし、決着もつかないかもしれないけれど、少しの心の持ち方の変化で、もっとより良くなると信じたいです。少しでも悲しみを感じる人が減るように願いたいです。

こんな悲しい未来にならないために。
改めて人間として、人間らしさと、思いやりの大切さを学びました。

最後の方は、だいぶ話が逸れました。辛い話でしたが、とても考えさせられる素晴らしい作品に出会えたと思います。

以上、デトロイトを遊んで感じたことでした。
ここまで読んで下さった方、ありがとうございます。長文失礼しました。

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