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【感想】BIOHAZARD RE:3(バイオハザード RE:3)

BIOHAZARD RE:3 感想

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結論:回避アクションが楽しい。
アクション系のバイオが好きな人にお薦め

※あくまでも、個人的感想によるレビューです。

2作品が1本にまとめられたソフトですが、その中の「バイオハザード RE:3」だけの感想です。


サクッと感想! 良かったところ
回避アクションに特化。
映画風のドラマティックな展開。
悪かったところ
高難易度は、回避アクション前提のゲーム内容。
ボリューム不足、原作イベントを大幅にカット多々。

 

<お気に入り度> 77 / 100%
項目 ストーリー アクション・
システム
やりこみ 再構築度 個人的好み
評点/S~D B A B A+ A

【クリアまでのプレイ時間】 3~4時間ほど

【お気に入り度の目安(~100%)】
◆80~99%:とてもオススメで大好きな作品 ◆60~79%:高い満足度が得られる作品
◆50~59%:普通に楽しめて面白い作品 ◆20~49%:少し残念な点が多々ある作品
◆1~19%:イマイチで私には合わなかった作品

【評点の目安】
S:秀、A:優、B:良C:可、D:残念
+:多少の加点

<↓詳しい感想は下記で↓>

ストーリー

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物語の舞台はラクーンシティ
S.T.A.R.S.に所属するジル・バレンタインは、警察上層部から自宅謹慎を命じられていたが、密かにアンブレラに関する捜査を続けていた。

そんな、ある日の一コマから始まる『バイオRE:3』

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物語はオリジナルを遊んだ人も、初めての人も、誰もが新鮮に遊べる内容へと改変!
分岐などは無くなり、一本道のストーリーになってしまったが、テンポよく進行する物語は気持ちがいい。

ダイナミックな演出でドラマチックかつ、シンプルに要点だけを上手くまとめていたように思う。

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サクッと手軽に遊べて良かったが、その一方で“ボリューム不足”は否めない。

原作の2分の1ほどの内容になっており、若干寂しい感じがした。しかし、短い分だけ周回プレイが楽しいのも確かである。

ボリューム満点か、周回を楽しむか、どちらの満足度を重要視するかで評価が分かれるところ。

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ジルの不安と恐怖心を新しい表現で演出し、彼女が“心の傷”と戦っているのが分かるのはよかった。個人的には、原作で不安を吐露するシーンが好きだったが、『RE:3』での密かに自分と戦っている表現は、強い女性ならではで、愛おしくなった。

全体的に“映画風の構成”で、楽しく1本の映画を見ているようだった。

アクション・システム

操作面については、製品版も体験版と同じ操作感であり、体験版の感想で書いたことと重複するので割愛。

biolove.hatenablog.com

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まず感じたのは、回避命!
これに尽きる。回避(ステップ)無くして『RE:3』は語れないというほどに、緊急回避が重要だったように思う。このステップ回避が追加されたことで、アクション性も上がっている。

逆に『RE:2』のように、じっくり探索しながら進めて楽しんでもいい。
回避をしなくてもクリアもできるが、回避をすることでスムーズに進むことができるし、敵を倒さずして進めるのがいい。自分の好きなスタイルで楽しめるのもポイントの1つだと思う。

高難易度では、弾薬温存が重要になるかと思うので、なるべく銃を使わずにすむ回避は“とても役に立つ”ので、タイミングを覚えておくといいだろう。緊急回避だけでなく、単にフラッと避けるだけでも、すり抜けることができる。

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装備やシステム面は『バイオ7』や『RE:2』と同じだが、より遊びやすくなっているように思う。武器は十字キーにセットでき、素早く切り替えも可能。武器切替えは気持ちがいいほどスムーズだ。

ガンパウダーを組み合わせることで弾薬を作ることができる。ガンパウダーは『RE:2』でも登場したが、もともとは「バイオ3」ではじまった弾薬作成。火薬を自在に扱えたのも、爆発物処理のスキルを持つジルだからこそだったのもあり、妙にしっくりくる。

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ビジュアルも『RE:2』の時よりも、色鮮やかで美しくなっている。まだ息づいているラクーンシティというのもあるかと思うが、カラフルな色使いや、物の質感がとても美しい。

暗がりになると自動でライトをつける。
暗闇の中の光と、陰影の表現が前作よりも美しくなっているような気がした。
なんといっても、REエンジンで再構築されたラクーンシティは素晴らしい仕上がりなのだ。

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前作『RE:2』と同じくTPSに近いゲーム画面。

敵の動きは、回避アクションの導入したためか、RE:2より速くなっている上に、耐久力も少し上がっているようにも感じた。

今回、ナイフは消耗品ではなく、所持品の1マスを要する武器扱いになっている。
常に持ち歩いて使うか使わないかは、プレイヤー次第だ。

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いつものことだが、マップがわかりやすい。

青で表示されたところは探索完了場所で、赤色は探索中で、まだアイテムなどが残っているのが一目でわかるようになっていて便利だ。

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拾えるファイルには、町のバックグラウンド情報だけでなく、ゲーム進行のヒントも隠されている。親切にも重要な部分は「緑色の文字」になっており、分かりやすい。

攻略方法や金庫ナンバー、この先で起こるだろう出来事などの先が読めるので、心構えをして進むことができるのはありがたい。

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原作は、ラクーンシティを探索しながら追跡者をかわし、仕掛けの謎を解いて進んでいくタイプだったが、『RE:3』は謎解きも無くなり、あちこち探索することも減った
先へと進むためのアイテムなどはあるが、謎を解いていくものではない。

回避アクションの導入や、比較的ムービーイベント中心のゲーム内容で、全体的に『バイオ6』のアクションに近いと感じた。バイオ6が好きな人も楽しめるのではないかな?と思った次第だ。

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クリア後に解放されるショップ。
レコード獲得(チャレンジ達成)によるポイントを使って、ショップでボーナスアイテムを購入できる。ショップアイテムはゲーム性を変化させるもので、コスチュームや便利アイテム、無限武器など。

ショップのアイテムを使うことで、高難易度を誰でもクリアできるようになっている。
このショップアイテムを使っての本編周回は、原作でのマーシナリーズ特典を獲得して本編周回する感じにも似ているなと感じた。

最高難易度であるインフェルノは、ほぼ一撃即死のため、ノーダメージを目指すか、ショップアイテムの回復・防御力アップのコインでカバーしていくのが基本となると思う。腕に自信のある方は、ショップ特典なしで挑戦してもいいかと。

やりこみ

初見プレイ5~6時間ほどでクリア。
2周目からはムービーイベントをスキップすることで、1時間30分ほどでクリアが可能。

やりこみ要素は、各難易度攻略とレコード(チャレンジ達成)、チャーリー人形収集となっている。レコードとPS4トロフィーは同じものが多いので比較的集めやすい。

チャーリー人形は、体験版でも撃破チャレンジがあったが、それよりは見つけやすくなっていると思う。

難易度は「アシステッド、スタンダード、ハードコア、(ナイトメア、インフェルノ)」と5種類あり、誰でも気軽に楽しめるように配慮されている。ハードコア以降は、1つ前の難易度をクリアすることで開放されていく仕組み。

ナイトメアとインフェルノは、通常とは違って敵配置も変更され、新鮮に遊べるようになっている。敵も強く、素早く変化しているので、歯ごたえを楽しみたい人向け!

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私の場合でトロコンまで25時間ほど。
各難易度を1回づつ遊ぶだけで、すべてをやり込めた上に、レコード(チャレンジ達成)をコンプリートするのもトロコンと同時に終わった。バイオハザードにしては、意外とラクに集められた印象。

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他にもレコード報酬によって、フィギュア鑑賞やアートワークを解放できる。
キャラクターやクリーチャーをじっくり見ることができるようになっている。

ちなみに、このフィギュアは初回特典のクラシックコスチュームなのだが、実はこのコスチューム、クラシックなのだが原作と同じではないという驚きがあった。カルロスが髪型が変わるだけなのが、少し寂しい。

他にも、RE.NETにも対応!プレイデータを同期して楽しむのも良し!
周回が楽しいので何度でも遊んでほしい。

再構築度

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一言でいうと、原作「バイオ3」を“映画風”に再構築したような感じだった。

原作の要所は押さえつつ、まったく新しい物語になっている。そのため、多少なりともリメイクに原作再現を求めた方には、残念だったかもしれない。

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ストーリー展開、キャラ設定まで、すべてにアレンジを加え書き換えられている。
現代風のビジュアルになったカルロスやU.B.C.S.隊員たち。原作に思い入れがある方は、新しいキャラ設定で紡ぐストーリーを楽しめるかで、賛否が分かれると思われる。

今作は『RE:2』の時より、躊躇なく再構築した印象。思い切った改変ストーリーは“新鮮”だった。原作を遊んでいるため、個人的にいろいろ思うところもあるが、これはこれで楽しめたのでよかったと思う。とても面白かった!

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リメイク作品は「あくまでもリメイクであり、原作を越えるのは難しい。」というもので、リメイクが抱える非常に難しい課題でもある。

前回も同じことを書いたが、今後「バイオ3」というと『RE:3』が代表されていくだろうと思うが、私はあくまでも再構築リメイクは「REシリーズ」としてみている。

オリジナル「バイオ3」は原作として存在していくし、原作の流れは上書きはされないと考えている。

よって『RE:3』がナンバリングというよりは、外伝:REシリーズのような位置づけと思うのがよさそうだ。『RE:2』からキャライベントが変化しているために、その後の「コード:ベロニカ」や「アウトブレイク」などへの伏線も消えてしまっている。

そういった意味でも、いろんな見方のできるリメイクとなったのではないだろうか?

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個人的に改変はウェルカムだが、特に残念だったのは、期待していたキャラの深掘りがされておらず、キャラ扱いが結構ザックリ。サブキャラも薄味の印象だった。

魅力的だったキャラクター達のドラマがない。
何も語られないまま、退場となってしまうのは寂しい。ジルだけでなく、サブキャラの悲しいドラマなどでも胸打たれたかった。そんな彼らのドラマが、気になった方は『バイオ3』を遊んでみてほしい。

ファイルなどで、新しい一面もあったが補完というほどでもなく、原作で知っている情報で、少しイマイチだったのが正直な感想。

一番期待していたニコライを、もっと深掘りして欲しかったのだが...。彼は原作の方が動きがあったように思う。 もし、DLCを出すのであれば、エピソード追加などあるだろうか?期待したいところだ。

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最後にもう一つ。
追跡者として「バイオ3」の恐怖的存在だったネメシス。バイオ3の『顔』でもある。

原作では、どこにでも現れ、街での探索を邪魔する厄介者であり、執拗に追われる恐怖は相当なものだったが、リメイクである『RE:3』では、イベントやボス戦で登場する印象が強い。あれだけの巨体と素早さを兼ね備えながら思った以上に、目立たない存在になっていたのは残念。

体験版で、たくさんネメシスと遊んだせいもあったかもしれないが、“恐怖の追跡者”というインパクトが薄かったように思う。ゲームパートでの追われてる緊張感がないのだ。原作のような「恐れる存在」でなく、“ボス感”があるという位置づけで、もったいない気がした。

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原作を簡潔にまとめた『RE:3』

新規プレイヤーは何の心配もなく楽しめると思う。原作を遊んだ方には、新しい解釈を気に入るか否かになってくるだろう。ゲーム面は面白いからこそ、リメイク作品は割り切って楽しむのが一番だと思う。

総合

意外と遊べるゲームパートが少なくて、ムービーが多いなというのが第一印象。
ラクーンシティをもっと広く歩けるかと思っていたが、ダウンタウンとアップタウンが縮小されて一つになった感じで、物足りなさがあった。

全体的に短めであっさりとしているが、本作にはバイオハザード レジスタンス』という非対称対戦ゲームが付属している。2作品で1つのボリューム感なのだろう。(レジスタンスの感想は、また別の記事で。)

私は『RE:3』だけでも大満足して遊べた。
アクション要素を向上させた『RE:2』という感じの仕上がりなので、『RE:2』が楽しめた人は楽しめる内容になっていると思う。RE:2のレオン達が訪れる前のラクーンシティを堪能できるのは嬉しい。

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原作からのシナリオの足し算、引き算は「さすが!」と思わずにいられないが、個人的に時計塔の礼拝堂という魅力的な場所でのイベントが削られたのは残念だった。

REエンジンで、聖なる礼拝堂を見てみたかったのと、祭壇に横たわるジルを見てみたかったのだ。きっと美しかったに違いない...。

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私が映画好きだから感じたのかもしれないが、シチュエーションやクリーチャーの造形デザインなど。『RE:2』もだったが、どこかで見た映画感が強く出ていたように思う。

誰もが知っている映画の影響を受けている感が否めない。どこまでも迫りくるネメシスの登場シーンの数々は、ターミネーターのようだったし、ネメシスの形態変化の顔の造形はエイリアンっぽい(寄生体もおなじく。)新しいハンターβの顔の造形はプレデターの素顔にも似ているように感じた。

造形や演出など、とてもカッコ良かったのだが、原作の「バイオ3らしさ」の方を強く出して欲しかったかな...と。大好きなバイオハザードだからこその、あえて辛口を書いたが、これはマイナス点ではなく、あくまでも私がただ感じたことだ。

先にデモを遊んでいた分、感動は少し減ってしまったが、ゲームは文句なく面白かったし、トロコンするほど楽しめた。アクション性のあるゲームは好きだし、今回はそのアクションが快適で気持ちいい作りになっていた。

以上、バイオハザード RE:3の感想でした。

BIOHAZARD RE:3 Z Version 【CEROレーティング「Z」】

BIOHAZARD RE:3 Z Version 【CEROレーティング「Z」】

  • 発売日: 2020/04/03
  • メディア: Video Game
 
BIOHAZARD RE:3

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  • 発売日: 2020/04/03
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