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【感想】Everybody's Gone To The Rapture -幸福な消失-

Everybody's Gone To The Rapture
-幸福な消失- 感想

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結論:THE哲学!
そして、宗教と天文学。「死」とは?
※あくまでも、個人的感想によるレビューです。


サクッと感想! 良かったところ
美しい音楽が世界を彩る。
終末までの記憶を辿り真実を知る、哲学的なストーリー。
残念なところ
のんびりとした移動。

 

<お気に入り度> 55 / 100%
項目 ストーリー アクション・
システム
やりこみ 消失度 個人的好み
評点/S~D A C C B C

【クリアまでのプレイ時間】 4時間ほど

【お気に入り度の目安(~100%)】
◆80~99%:とてもオススメで大好きな作品 ◆60~79%:高い満足度が得られる作品
◆50~59%:普通に楽しめて面白い作品 ◆20~49%:少し残念な点が多々ある作品
◆1~19%:イマイチで私には合わなかった作品
【評点の目安】
S:秀、A:優、B:良C:可、D:残念
+:多少の加点

<↓詳しい感想は下記で↓>

ストーリー

天文学者のケイトとスティーブン。
ティーブンの故郷であるヨートン村には、VALISの所有する天体観測所がある。

宇宙から何らかの生命(意志)を呼び寄せたことで、街に不可解な災難が起きていく。
あるパターンを発見したケイトと、解釈相違のスティーブンとのすれ違いで、事態は悪化していく。

そして、イギリスのシュロップシャーの農村から人々が全員消失した。

そんな誰もいなくなったヨートン村を訪れたプレイヤー。
様々な場所に残された人々の「想い・意志」を見つけ出していく。

平凡で穏やかな日常に起きた悲劇を、プレイヤーが紡ぎだしていく。

消失した人々の想いを聞くことで、過去の謎を解き明かしながら、「世界の終末」を再び体験するアドベンチャーゲームになっている。

アクション・システム

プレイヤーに出来る事は「歩く」「ちょっと速く歩く」「調べる」のみ。

“R2押し込み”で、若干歩きが速くなる。
速くなってない気もするが、長距離を動く事で速さを実感できると思うが、走りたい人には向かないかもしれない。

人々が消えるまでに何が起きていたのか?
村に点在する「光の玉」を通して、村人のあらゆる場面を垣間見て、終末までの物語を追っていく。

エリアに割り当てられた1人のメインキャラと、関係がある人々の過去(意思)を探索していくことで物語が進行していく。

「光の集合体(意志)」の重要なイベントを見るには、6軸センサーのモーション機能を利用した方式。コントローラーを前後左右に動かして、記憶を再生していく。

オートセーブ式で、重要イベント後にセーブされるようになっている。
6軸センサーの「意思」を見るとセーブされる仕組みなので、プレイ中断の際の目安にしたい。好きなところでセーブできないのが難点でもある。

やりこみ

クリアまで、全てのイベントを見て4~5時間ぐらい。

一本道なので道なりに歩いて行き、要点のスティーブンのイベントだけを追えば、1時間でクリアできてしまう。

この「スティーブンのみクリア」は、トロフィーにもなっている。
これと言ったやり込み要素はないが、トロフィーを集めたいのであれば、何周か遊ぶことになる。

ラジオなど、隅々にサブイベントが配置されているので、すべてを垣間見ることで彼らの真理が明らかになるだろう。

消失度

1980年代のイギリスの田舎。
時間が止まってしまったかのような村は、誰一人として人が居ない。

そんな村を、プレイヤーは歩き探索する。

村の主要キャラで、マップがいくつかのエリアに分かれており、エリアで1人に焦点を当てている。エリアにある4つのイベントを見ることで、彼らの消失の瞬間が描かれる。小説で言う章の区切りのようなもので、消失のイベントは、美しい音楽で壮大かつ感動的な雰囲気へと演出されていく。

とにかく美しく切ない曲が素晴らしかった。

総合

考察のしがいがあるゲームだ。
主人公(プレイヤー)が誰で、なぜここにいるのかは謎である。
物語の明確な説明はされない。イベントを見ることで状況を汲み取り、解釈していくことになる。

まず、聖書の価値観を知っていないと「?」ってなるかもしれない。

「Everybody's Gone To The Rapture」と、タイトルがすべてを物語っている。
直訳すれば「みんな、ラプチャーへ行ってしまった。」という事。その過程を振り返る作品だ。

ラプチャーとは、キリスト教の終末論においてのイエス・キリストの再臨。つまりは、「The Rapture神の国」へと誘われた村人達の物語だと提示されている。

日本の副題としてついた「幸福な消失」も素晴らしく、上手く作用していると思う。
“この世から去ることが恐怖ではなく、幸せなものである”というズバリである。

死とは、神と一つになる。
神へと帰る」ということ。

“神との同一化”に救いを求める、キリストの信仰を理解していればこそ!の感動かもしれない。

ゲーム操作は歩いて探索するだけで淡々としたものだが、物語は深く哲学な内容で、考えさせられるものになっている。

信仰が分からずとも、美しい音楽が雰囲気を醸し出して、消失の切なさと美しさを演出しているので、雰囲気を感じ取る事はできる。つまり、そういう意味で雰囲気ゲームでもあると思う。

DL専用ゲームで、私はフリープレイで遊んだのでラッキーでした。買ってまでは、遊びたいとは思わないが、考察系は好きなので楽しめました。

とにかく美しすぎる音楽が、心に響いた。サントラがあれば買いたいくらいだ。

以上、Everybody's Gone To The Rapture -幸福な消失-の感想でした。

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