【感想】GET EVEN(ゲット イーブン)
GET EVEN 感想
結論:どんでん返しからの大どんでん返し!
シナリオが面白い!サスペンス記憶捜査もの
※あくまでも個人的感想によるレビューです。
項目 | ストーリー | アクション・ システム |
やりこみ | 仮想推理度 | 個人的好み |
---|---|---|---|---|---|
評点/S~D | A | B | B | A | B |
【クリアまでのプレイ時間】 ~8時間ほど
【お気に入り度の目安(~100%)】
◆80~99%:とてもオススメで大好きな作品 ◆60~79%:高い満足度が得られる作品
◆50~59%:普通に楽しめて面白い作品 ◆20~49%:少し残念な点が多々ある作品
◆1~19%:イマイチで私には合わなかった作品
【評点の目安】
S:秀、A:優、B:良、C:可、D:残念
+:多少の加点
<↓詳しい感想は下記で↓>
ストーリー
記憶をなくした主人公”ブラック”
少女を助けるために廃墟へと向かったが、次に目を覚ました場所は精神病院。
「あの少女は誰だったのか?」
「自分はどうしてここにいるのか?」
一つの大きな謎を解き明かし、真実を解明する一人称アドベンチャー。
すべてが謎であふれ、状況を理解できないまま、彼の保護者を名乗る「レッド」からの連絡で、ブラックは言われるがままレッドが開発した“パンドラ・ユニット”という装置によって、失われた記憶の断片を探す治療がはじまる。
現実の出来事のように追体験できるデバイスで、自分の記憶をシュミレーションし、探索することになる。
ゆえにゲームの舞台は「記憶世界」だ。
”二部構成”のストーリーになっていて、前編はブラックを通して事件を調査。
手探り状態で記憶を遡っていく。後編は、レッド視点から事件の真相が回収されていく。前編と見事にリンクし、次々と謎が明かされていくシナリオにワクワクした。
この二部構成は、プレイヤーを飽きさせない良いアイデアだったと思う。
「隠された真実」にたどり着くことができるのかは、ブラックにかかっている。
本当の真相はブラック編で証拠をすべて集めた上で、新たにバーチャル体験し、秘密の扉を開くことで解き明かせる。リピート性のある作りとなっている。
深く練られたシナリオで、海外ドラマや推理ものが好きな人は楽しめるかもしれない。
「ひとつの事件」を解決するまでの過程を描きながら、真相が二転三転していくストーリー展開が面白かった。何度か予想を裏切られる展開が待ち受けていて「そう、きたか!」という気持ち良さや「あの時のセリフは、これだったのか!」といった、すべてが分かった時のカタルシスが楽しかった。
巧みなストーリー構成は素晴らしかったと思う。
アクション・システム
記憶の仮想空間という、独特の世界観を表現するためにフォトグラメトリー技術が起用されている。リアリティのある世界と実写が不思議な空間を生み出している。ゲームとうまく融合していて、新鮮味とミステリアスな雰囲気がいい。
ゲーム内容はステルス推奨で、探索に重点を置いた「探索ゲーム」になっている。
スマホを使った探索で機能は6つ。
「スキャナー」「マップ」「受信箱」「ビジョン」「UVライト」「回顧録」
レッドが写真を送り、その写真をもとにエリアを探索。フィールド内の記憶の材料となるファイルや、証拠品などを集めていく。
目に見えない痕跡を可視化する“UVライト”では、指紋や足跡、液体の痕跡などを目視ができる。それ以外にも、暗闇では明かりとしても使用ができる。進行に役立つライトだ。
他にも温度を視覚化する“ビジョン”など、すべてを十字キーの横で切り替えが可能。
使い慣れるまでは面倒に感じたが、それも序盤だけだった。
探索で得た記憶から真相を考察していく。ファイルは文字情報が多いので、小説を読んでストーリーを楽しむのが苦手じゃなければ、とても楽しいかと。
少し文字が小さいかなという感じ。
探索とステルスがメインだが、敵に気づかれると画面上の敵のいる方向に黄色のラインが出る。完全に気づかれると赤色となり、銃撃戦が始まってしまう。
銃やスニークキルで倒すこともできるが、殺傷しすぎると記憶に支障が出る(ED分岐する)ので、ハッピーなEDを見たければ、なるべく戦闘を避けて進むほうがいい。
そのためのステルスなのだが、操作感がイマイチなのが残念。ステルス必須の割に、ステルスを楽しみにくく、逃げ隠れする面白さがない。敵に発見されると戦闘以外の道が無くなるのも良くなかった。
また、見つからないように避けたとしても、地形にハマって動けなくなるバグも多々あった。バグにあったら、タイトルに戻るしかない。もう少し動きやステルス系の戦闘システムが良ければよかったなと思った。
ストーリーを楽しみたいならイージーを推奨したい。
やりこみ
やりこみは、隠された真相のための証拠集めと、トロフィー集めくらい。
証拠は「事件解決=真実」のために必要となる。すべて集めなくてもクリアできるが、事件の裏側を知ることができないので、ストーリーが気になる人は集めて見るのも面白いかと。
周回も仮想世界の部屋から、リトライが可能。取りこぼしの証拠集めもラクだが、イベントなどスキップ不可なのが面倒だった。
仮想推理度
記憶で得た証拠やファイルなどの断片は、事件ごとに仮想世界にある部屋のボードにアーカイブされていく。
事件ごとに仕分けられ、何%収集と表示されているので、取り残しなどがわかりやすい。100%集めると数字が真相に必要なパスワードに代わり、再度潜入していくことで真実を解き明かす事ができるようになる。
ヘッドセットを装着することで、相手の記憶を辿ることができる『パンドラ』
技術的な欠陥として、パンドラを装着した者と関わるとシナプスが流出し、双方の記憶が混じってしまう。ブラッドも、レッドの記憶が混じりながら混乱していた。
なぜ、色々混在したのかはラストで明らかになる。
総合
軸は「探索ゲーム」で、アクションはオマケでつけた感じかな。戦闘などシステムがイマイチなので、好みが分かれるかもしれないですね。ステルス要素がイマイチでしたが、個人的にはストーリーに引き込まれたので楽しめました。
このゲームは、不思議で不気味な精神世界を探索すること。記憶の情報を読んで考察・推理すること。この2点を楽しめるかどうかで、面白さに賛否があると思う。ゲーム世界に浸って、散らばった資料を読んでいかないと、物語の面白さを感じにくいかもしれません。
考察などが好きな人向けな内容だと思います。
「リトルナイトメア」もですが、バンダイナムコさんは、こういったインディーの野心的ゲームを国内販売してくれるのはありがたいし、嬉しい。今後も期待したい!
以上、の感想でした。
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